アンティークから学ぶイギリス建築史その1:ジョージアン様式
こんばんは。パーカーです。
今日の話題は、イギリス建築を代表する「ジョージアン様式」です。
イギリス帝国が絶好調の18世紀に富裕層が増え、ロンドンの町に沢山の建物が栄えました。そして、この時代に「ジョージアン様式」が誕生しました。
イギリス王であったジョージ1世~3世の住宅スタイルから確立され、18・19世紀にアメリカにも大流行し、今でも正統派の建築様式として知られています。
当時のイギリスの建築家は「力」と「富」を表現する為、古代建築に多く使われた柱を受け入れました。
実は、古代建築では6種類の柱の様式があります。
その中で、最もジョージアン様式で使われている柱が「コリント式」です。
ジョージアン様式に使う柱のほとんどは構造上必要はありませんが、コリント式の柱はデザイン性と歴史があるモチーフで代表的なエレガントなスタイルです。
「ジョージアンまちづくりの始点」とも呼ばれているイギリスのバス市に「Ralph Allen’s Town House」(ラルフ・アレン氏のタウンハウス)という1727年築の豪邸があります。その豪邸は立派なコリント式の柱と古代建築のモチーフを取り入れたデザインで、「バス市で最も豪華なお屋敷」と言われています。
ジョージアン様式を代表する柱が、外装だけではなくインテリアにも使われました。特に、柱モチーフのキャンドルスタンドは、当時の格式高いインテリアアイテムとして有名でした。
前回、私たちがロンドンに訪問した際、最高のシルバー柱型のキャンドルスタンドを探して参りました。
仕入れたものが、その中で最も輝いていたペアです。コリント式の柱を元に、土台の角に雄羊の像があり、とても豪華で格式高いデザインです。
作成されたのはElkington & Coというイギリス・バーミンガム市の有名なメーカーです。創業者のジョージ・リチャーズ・エルキントン氏は、商業的採算がとれるものとしては最初の電気メッキ技術の特許を取得した方です。
シルバーメッキの製品においては刻印があるものは少ないですが、このキャンドルスタンドには刻印があり、その刻印で1890年代に作られたことが分かります。
イギリスのジョージアン歴史が豊富なインテリアアイテムで素敵なお部屋作りにどうぞ!!